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3号機 完成遅延のワケ

R.A.F.(Royal Air Force / 英国空軍)ビオゴンを搭載した自作カメラ3号機の蛇腹が完成した
というのを前の記事に書いた。

その後の更新が滞り、「どうした?」 といった問いかけも頂くので現状のご報告をば。

只今ここまで。 ↓
3号機 完成遅延のワケ_e0133566_1643368.jpg

一応リンクは組み上がった。
しかし、これは設計当初から懸念していた事であるが、上下のリンクセットの連動が上手くない。
手前のボルトの出入りでフォーカシングするのだが、どうしても奥のリンクが遅れてしまいレンズ
ボードの平行度が出ない。
スプリング(奥のリンクにかかっている)のテンションで誤魔化せるかと思ったが、そうは甘くない
ようだ。

これでもピボット周りの加工精度は極力上げたつもりなのだ。
リンクの軸穴はフライスのエンドミル加工。 軸も市販ボルトの予定を変更して、一本一本軸穴に
合わせた真鍮ピンを制作している。
1/100mm単位の誤差を吸収するため、個々にナンバリングして位置の限定もしたのにこの有様。

各部クリアランスがガチガチのわりに動作自体はスムーズで、これは安心材料。

これで駄目なら仕方ない。 リンクの強制的な上下連動を図ることとする。
3号機 完成遅延のワケ_e0133566_16174773.jpg

図中、赤く示しているのが連動リンク。
SUS材の溶接構造も考えたが、熱歪みのコントロールが面倒そうなのでA7075(超々ジュラ)の
総削りをカマしてやろうと考えている。

設計はとうに終わっているのだが、このGW連休で加工屋さんが閉まっていて進まない。 Orz
そんな状況なのでした。
# by stonemute | 2012-05-06 16:39 | ビオゴン 67

蛇腹の製作 その弐

R.A.F.(Royal Air Force / 英国空軍)ビオゴンを搭載した自作カメラ3号機の蛇腹の型紙を制作
した というのを前の記事に書いた。

「その壱」 があるからには 「その弐」 があって然るべきだから書くが、思ったより簡単に済んだので
内容は無いよう。 ^^;;
蛇腹の製作 その弐_e0133566_1562848.jpg

出来上がりw

・・・ではアレなので、材料や手順を少し。

外から見えている部分は 0.3mm厚という非常に薄いヤンピー(山羊皮)である。
天然皮革でここまで薄いとピンホールは避けられない。
光学系に使うのにそれはマズいので、Web通販で買うときに事情を説明し、「普通はそのような
特別扱いはしない」 と言われながらも良い皮を譲ってもらった。

裏側(内側)にはクラフト紙を貼ってある。
これは、皮が薄すぎて丸で腰が無く、折ろうにもヘニャヘニャで折りようがないのを助けるのと、型紙
として折り目をつけるのと、皮のピンホール対策の役目がある。

前の記事ではケント紙を使ったが、それにヤンピーでは厚みが出すぎる。
コピー紙の倍程度の厚みの紙を別途用意した。

その紙にPDF型紙を印刷し、折り目の山谷を二色のボールペンで強めになぞって筋目を入れる。
外形を切り出したら裏面にスプレー糊(Scotch #77)を塗布し、ヤンピーの裏面に貼る。
乾いたところでボールペンの筋目に添って折っていき、糊代で接続して筒状に整え完成である。
あ! 筒にする前に、極太マジックペンで型紙を真っ黒に塗るのを忘れてはいけない。 ^^

完成品だが、ケント紙単品で折った時より靭やかだが腰もあり、丁度良い塩梅だと思う。

以上、型紙の試作で何個も作ったせいもあるが、予想してたよりは簡単に綺麗な物ができた。
# by stonemute | 2012-03-26 15:54 | ビオゴン 67

蛇腹の製作 その壱

R.A.F.(Royal Air Force / 英国空軍)ビオゴンを搭載した自作カメラ3号機の木製グリップを
制作した というのを前の記事に書いた。

次に蛇腹の製作に入る。

簡単に 「蛇腹を作る」 などと言っているが、これがナカナカ難物である。
寸胴の立方体をなす蛇腹ならまだ出来そうなのだが、今回のようなテーパー(先すぼまり)かつ
底面が長方形で上面は正方形といった蛇腹の型紙など、どーすりゃイイのさ! な世界だ。

ところが、今のネットワーク世界で探せば途轍もなく便利なソリューションが見つかるもの。
静山氏の素晴らしい鉄道模型のサイトの中にカメラ用蛇腹の作図プログラムがあった。

このページで蛇腹のパラメータをサクサク入力し、[作成] ボタン一発で見事な型紙がPDFで
出力される。
蛇腹の製作 その壱_e0133566_162522100.jpg

赤線が山折、黒線が谷折で、ケント紙などにプリントアウトして折ってゆくとパラメータ通りの蛇腹が
出来上がる。

まぁ折るにはソレなりのコツや忍耐がいるのだが、今回のように元ネタ無しの新規で作ろうなんて時
にこのプログラムが無かったら… と思うとゾッとする。

実際、3号機を設計するにあたり 「フォーカシングは蛇腹で」 などと進められたのは、このプログラム
の存在を事前に知っていたからだ。 ありがたい。

そんな訳で無事に蛇腹のスペックを決めて型紙を得ることが出来た。
蛇腹の製作 その壱_e0133566_1636859.jpg

右に3つ並んでいるのは、スペックが決まるまでにトライ&エラーでNGになった試作品。
ボディへの貼り方が普通と少し違うので、図面通りの寸法を入れてもそうそう上手くいかない。
最後は1ミリ単位で微調整し、ボディに貼り込んである試作品を得た。

次はこれをヤンピー(羊革)で作らねばならない。 それもまた大変そうだ。
# by stonemute | 2012-03-23 16:48 | ビオゴン 67

木製グリップの製作

R.A.F.(Royal Air Force / 英国空軍)ビオゴンを搭載した自作カメラ3号機のフィルムバック
脱着レバーを制作した というのを前の記事に書いた。

引き続き、我が自作カメラで最も手作りらしい部分である木製グリップを作った。

グリップ素材であるが、1号機は南洋花梨とも呼ばれるパダックを使った。
3号機用の素材を考える時、当初はサンバースタッグ(鹿角)を考えたのだが、生物資源保護の観点
からインド政府が輸出を制限していて入手困難。
結局ハンズで堅木の端材を漁ってスネークウッドに落ち着いた。

先ず大体の大きさに切り出して両面テープでボディへ貼り付ける。 鋸刃が立たないくらい硬い木だ。
木製グリップの製作_e0133566_17364982.jpg

次に、握りの感触を確かめながらリューターでゴリゴリ削って形を整えていく。
大体の形になったところでボディから剥がし、サンドペーパーで手触り良く仕上げ、最後に
プラスティックの丸棒でバニッシング磨きをかけて完成♪
木製グリップの製作_e0133566_17372391.jpg

再び両面テープで貼り、ついでにRAF ブロードアローの銘板も反対側に貼って記念撮影。
正規にはどちらも裏からビス止めをする。

職場の工作機械が借りられるのが月末なので、次は蛇腹を作ろうかな~?
# by stonemute | 2012-03-21 17:54 | ビオゴン 67

フィルムバック脱着レバーの製作

R.A.F.(Royal Air Force / 英国空軍)の航空機に搭載されていた とされるビオゴンを積むための
ボディ部品が出来てきた というのを前の記事に書いた。

今日は天気も良かったので ^^; 掲題の如く小部品を造って遊んでいた。
写真を見て頂けば終わり というくらい記事の内容は薄い。

先ず、脱着レバーを3Dモデルから2D図面に等倍で起こして印刷する。
その紙を切抜き、素材となる12mm角のアルミ・チャンネル材に貼り付けたのが下図。
フィルムバック脱着レバーの製作_e0133566_17181622.jpg

何だかいきなり手作り感が溢れてまいりましたww

で、集合住宅のベランダでリューターぶん回して削り出していく。
削れたところで買っておいたΦ2mmのアルミリベットでボディへ組み付けた。
フィルムバック脱着レバーの製作_e0133566_17184169.jpg

以上オシマイ ^^;;

壱号機はこの部分をΦ4.5mmのスリーブボルトで設計したので、今一つせせこましかったのだ。
考えてみたら組んで二度とバラさない以上、リベットのカシメで充分じゃないか と思い切った。

ただ、1台に1個しか使わないこのリベット、微妙に特殊で1袋50本でしか買えなかったんだよな~
安いからイイけど、こーゆーのがワンオフの不利なところだ Orz
# by stonemute | 2012-03-20 17:45 | ビオゴン 67


そして さらに遥か遠く、まだ見ぬシャングリラへ。


by stonemute

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